第1部 なぜのぼるのか · 第1回 / 全20回
AIを「使う人」から「設計する人」へ
AIに質問して答えをもらう。とても便利ですが、使い続けると、だれでも3つの壁にぶつかります。この講座は、その壁の正体を知るところから始めます。
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この講座の全体像
これからのぼる階段は5段あります。いちばん上は「グラフエンジニアリング」と呼ばれるものです。今は名前だけで大丈夫です。そのあとに、2026年のいまの話を足しています。
先にお伝えしておくこと
この5段は、全員がいちばん上までのぼる必要はありません。上の段がえらいわけでも、新しいわけでもなく、上に行くほど複雑になるだけです。自分の仕事に必要な段で止まる。それが正解の人はたくさんいます。この講座は「のぼり方」と「のぼらない判断」を、同じ重さで扱います。
壁1:再現しない
今日うまくいった指示が、明日はいまひとつの答えになる。同じことを聞いているのに、返ってくるものが違う。これは腕が落ちたのではなく、AIの側に前提が残らないからです。毎朝、記憶をなくした新人に仕事を頼んでいる、と考えるとわかりやすいかもしれません。
壁2:確かめられない
AIが書いた文章やコードが本当に良いのか、毎回人が最初から最後まで読んで確かめている。これでは、書く時間は減っても、確かめる時間が丸ごと残ります。作るのが速くなっても、確認が人の手のままなら、全体の速さはそこで頭打ちになります。
壁3:続かない
毎日の投稿、毎週の記事。くり返しの仕事を、人が毎回AIに指示している。それは自動化ではなく、道具が速くなっただけです。風邪をひいた日は、その日の投稿は止まります。
壁と5つの段は対応している
「再現しない」は第1・第2世代、「確かめられない」は第3世代、「続かない」は第4・第5世代が受け持ちます。つまり、壁にぶつかったときだけ、次の段が必要になる。壁がないなら、のぼらなくていい。これがこの講座の考え方です。
わたし自身、AIを毎日使う中で、この3つの壁に順番にぶつかってきました。壁の名前がわかるだけで、「次に何をすればいいか」が見えやすくなると感じています。
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